半導体とは、室温での電気伝導性が導体と絶縁体の中間にある物質です。日常生活でよく見かける銅線のように、アルミ線は導体であり、ゴムは絶縁体です。導電性の観点から見ると、半導体とは絶縁体から導体まで、導電性を制御できる物質を指します。
半導体チップの黎明期には、シリコンは主役ではなく、ゲルマニウムが主役でした。最初のトランジスタはゲルマニウムベースのトランジスタであり、最初の集積回路チップもゲルマニウムチップでした。
しかし、ゲルマニウムは半導体界面欠陥が多く、熱安定性が低く、酸化物の密度が不十分であるなど、非常に難しい問題を抱えています。さらに、ゲルマニウムは希少元素であり、地殻中の含有量はわずか7ppmで、鉱石の分布も非常に分散しています。ゲルマニウムが非常に希少であるがゆえに分布が集中しておらず、ゲルマニウムの原料コストが高騰しています。希少性が高く、原料コストが高く、ゲルマニウムトランジスタはどこでも安価ではないため、ゲルマニウムトランジスタの大量生産は困難です。
そこで研究者たちは、研究の焦点を一段階引き上げ、シリコンに着目しました。ゲルマニウムの先天的な欠点はすべて、シリコンの先天的な利点であると言えるでしょう。
1. ケイ素は酸素に次いで2番目に豊富な元素ですが、自然界ではほとんど見つかりません。最も一般的な化合物はシリカとケイ酸塩です。シリカは砂の主成分の一つです。さらに、長石、花崗岩、石英などの化合物もケイ素と酸素の化合物をベースとしています。
2. シリコンは熱安定性に優れ、高密度で誘電率の高い酸化物であるため、界面欠陥の少ないシリコン-シリコン酸化物界面を簡単に作製できます。
3. 酸化シリコンは水に不溶性(酸化ゲルマニウムも水に不溶)であり、ほとんどの酸にも不溶性です。これはプリント基板の腐食印刷技術によく似ています。この技術を組み合わせたものが、今日まで続く集積回路プレーナープロセスです。
投稿日時: 2023年7月31日